教育って何?

高校入試、茶髪・眉そりチェックし不合格 神奈川の県立
asahi.com

 神奈川県平塚市の県立神田高校(生徒数347人)が入学試験で選考基準になっていない茶髪や眉そりなどをチェックし、該当する受験生を不合格にしていたことが28日、わかった。県教育委員会の発表によると、本来の基準では合格圏内にいながら不合格にされた生徒は、過去3回の入試で計22人にのぼるという。

「身なり」という基準をはっきりできないものを使って合否を判断するなどもってのほか。
もし、それを合否の尺度にするのであれば、事前にそれを公表し、合格に値する基準を明示しなければならないだろう。
県教委が公表している県立高の選考基準では、調査書と面接、学力検査を点数化し、合算した上位から合格を決めることになっており、身なりや態度は基準に含まれていない。
いうなれば、この選考はルール違反をしたことになる。受験者の身なりを四の五という前に自らしていた不正な行為について責任をとるべきだろう。
不合格になった受験者が受けた不利益は単純なものではないはずだ。

県教育長は「学校をよくしたいとの思いは否定しない」と動機について擁護するが、教師の負担を軽くしたいのが本音だろう。もし、教師の負担が過重なのであれば教員を増やすなどさらに教育予算をつけるべきなのが県教委の仕事のはずだ。
無責任な言い分には腹が立つ。

受験者のほとんどが身体的にも精神的にも発達途上の未成年者である。そういう子どもたちをこの学校の校長や教師のどういう心づもりで教育するというのだろう。彼らのような身勝手な教育者たちによってこの国の教育が為されているのだとしたら、非常に残念に思う。
高等学校は国家及び社会の有為な形成者として必要な資質を養うこと、個性に応じて将来の進路を決定させ、一般的な教養を高め、専門的な技能に習熟させること、社会について広く深い理解と健全な批判力を養い、個性の確立に努めるこという教育を行うことが目標なのである。